第20回 孫福先生に伝えたかった「感謝」
遠藤美由樹(京都産業大学) 現在,JUAM会員数は1,200人を超え,学会への入会もこれまでのように会員の推薦も不要となり,また高等専門学校の職員の方にも門戸がひらかれるという。私が会員になった当時は,原則管理職で,学会員の推薦を条件に係長など監督職以上である必要があったが,次代の育成,開かれた学会という点で合理的な展開であろう。 ところで,孫福賞の由来となる本学会の初代会長である孫福弘氏の名を知らない学会員はいないと思うが,孫福先生と直接お会いした方,またお話し聞いた方がどれくらいいらっしゃるどうかわからないが,このコラムにて孫福先生のことを僭越ながらお伝えすることをお許しいただきたい。 孫福先生が急逝されたのが,2004年6月であったのだが,その前年,広島修道大学を会場校として開催された総会研究集会の懇親会場で,たまたま同じテーブルに着き,短い時間ではあったが,大学職員の学びについて語り合った。 孫福先生によれば,職員は変革期のなかで,大学のトップである学長,理事をサポートし,そのためには自らの能力を強化し,専門性と仕事の質を高め,大学の改革の担い手でならなければならない。そして,能力を強化するため,大学院で学ぶということも選択肢の一つであるとのことであった。それから,翌年に開設する桜美林大学大学院国際学研究科アドミニストレーション専攻のことをご紹介いただいた。この領域において,通信制では初めての大学院であること,そしてその教授陣の一員として孫福先生も加わること,「業務との両立を目指す貴女のような方のための大学院だから,ぜひ」と,懇親会場でちゃっかりと募集活動を展開いただいた。その場で私は受験を決め,「一期生としてもし合格できましたら,孫福先生の授業を履修します。」「では,次にお目にかかれるのは,夏のスクーリングですね」と再会をお約束いただいた。 資料を取り寄せ,無事に一期生として桜美林大学大学院に入学することになった。スタディーガイド,テキストなどが自宅に届けられ,週末と就寝時間を削って,テキストや参考文献を読み込み,孫福先生担当の「教育と研究のマネジメント」をはじめレポートの作成に明け暮れていた。ところが,1回目のレポートを提出してしばらくして,孫福先生の訃報の知らせが届き,驚きとともに,再会を約束いただいた孫福先生の授業を受けられないのか,,,と残念でなら...