第14回 コロナ禍での学内会議から見えてくるもの

福島謙吉(埼玉大学)

新型コロナウイルス感染症感染拡大により、令和2年4月に最初の緊急事態宣言が全国に発出されました。その後も、適用地域は異なるものの緊急事態宣言あるいは、まん延防止等特別措置が複数回適用されてきました。本学でもその都度、構内入構制限、授業実施形態、課外活動の制限、教職員の在宅勤務等について、適用の可否検討を行い、決定をしてきました。
このような状況下で、学内で行われる会議の開催形態にも大きな変化がありました。多くの大学でも行われていると思いますが、本学でも多くの学内会議がリモート開催形式になりました。これまで、対面形式の開催が当然であると考えられてきた学内会議がリモート形式になったことに、会議をセッティングし、事務局となる会議担当者も当初は違和感を持っていましたが、開催回数を重ねるごとにスムーズな議事が行えるようになりましたし、会議出席者の中にはリモート形式での開催を歓迎する者も多く出てきました。そのため、緊急事態宣言が解除された状態になっても、本学では令和2年度、大部分の学内会議をリモート形式で開催することとしました。

ただし、リモート形式の開催に変更しがたい会議もありました。主に学外委員が出席する会議です。学外委員は、大学の諸活動に接する機会が会議出席時に限られることが多いため、我々としては、対面での会議開催を目指し、コロナ禍での大学運営に接してもらえるように努めてきました。しかし、緊急事態宣言が出されている中では、大学としては万全の対策は施すとしても学外委員にリスクを負わせるわけにはいかないという判断のもと、結果としては、学外委員が出席する会議もリモート形式で開催することを決定しました。緊急避難的な判断ではありましたが、学外委員が出席する会議の開催形態は、今後も試行錯誤が続きそうです。

そして、基本的に構成員が学内者のみの学内会議は、コロナ禍終息後もリモート開催が通例化することが考えられます。それまで、リモート授業の導入がほとんど進んでいなかったにもかかわらず、コロナ禍を機に一気に普及したように、対面での開催が当たり前だった会議が、新型コロナウイスルのまん延という奇禍を契機として、リモート形式での開催が常態化していくことになるかもしれません。
その趨勢は、新型コロナウイルスまん延が沈静化してみないとはっきりしないことですが、コロナ禍がそれまで対面式で行うことが当たり前だと思ってきたさまざまなイベントを大きく変える契機となったのは間違いないですし、その変化を積極的に取り込んでいけるかが、その後の組織の有り様に大きな影響を与えることになるのではないでしょうか。