第26回 大学職員は多彩な方が面白い
一谷 圭(関西福祉科学大学)
あまり大きな声で言える話ではないのだが、私は複数の職場を経験し、現在に至っている。大学職員のキャリアとしてはかなり異色な方だと思うし、大学職員として王道のキャリアを歩んでいる方ではないという自覚もある。JUAMでは、大学改革研究会に所属している。研究会活動やその他の大学職員向けの研修会やセミナーに参加しても、どうにも周囲の方と部署や経験が違ったりして、自分の経歴が異色であることを理解しながらも何だか浮いてしまっているような気がしている。自身が悩んだ末に前向きな決断の上でのキャリア形成なので、あまり気にしないようにしているのだが、「王道」の大学職員になりきれていない自分に自信が持てなかったりしているのも現状だ。こんな自分に共感してくれる人はどれくらいいるだろうか。
そんな中で、最近ようやく気がついたことがある。それは「自分は自分でいるしかない」ということだ。「大学職員」と一括りにしながらもその業務には幅がある。大きな仕事、あるいは思うような業務ができている方もいれば、本当に些細な仕事をしながら学生を支えている方もおられるだろう。あるいは希望の部署で仕事ができている方、なかなか思った部署で仕事ができていない方もおられるだろう。だからこそ大学職員のあり方はさまざまでいいと思うのだ。仕事に大きい、小さいはないはずだし、人によって担う業務は様々で比較は難しい。大学職員の仕事は多彩だからこそ面白い。
様々な経験やバックグラウンドをお持ちの方に大学職員になってもらって面白い提案をしてほしい。真面目で、素直で、型にはまった人ばかり採用してもこの業界は良くならないだろう。
大学職員のあり方は様々でいい。しかし現状に問題意識を持ち、その中で自身の業務を少しでも変えていこうというモチベーションは必要だと感じている。停滞した現状から問題点を見つけ、少しでも改善に繋げていけるように、まずは自分ができる範囲の改善や提案を行う。そしてそれを続けることがまずは大切なのだと思う。つまり日常における問題意識と問題解決への情熱だ。私はこれを大切に日々仕事をしている。何でもかんでも前年踏襲は好きではない。
私事になってしまうが今年度学び直しの意味で、とある履修証明プログラムを受講している。その中の一つの授業では、それぞれの受講者が自身の仕事における問題からリサーチ・クエスチョンを見つけ、どうすればその問題を解決できるかを考え、アクションに移しその成果を発表している。それぞれの受講生が抱えている問題や置かれている状況は様々で、自分と同じように苦闘されている姿にとても励まされている。「悩んでいたり、迷っているのは自分だけではない」と。
仕事に直結する知識面を共有する研修会・ワークショップはもちろん大切だが、大学職員の皆さんの本音を聞きたいと最近強く思う。自大学では言えないような悩みを共有したり、所属部署ごとで集まって日常業務における些細な情報交換をしたり、時には日常の愚痴を話せる場があってもいいと思うのだ。大学職員の皆さんとゆるく交流がしたい。難しい話は禁止、集まる時間だけ決めておくといった「型にはめない」交流の場だ。そうした交流を経て少しでも今後の仕事に生かせるものが見つかったり、自信を持つことができたりすれば良いと思う。
話がまとまらなくなってしまったが、「自分らしく、目の前の問題に取り組んでいけばいい」のだ。自信をもって毎日の仕事を楽しめる人であれ。